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僕の描く君と謂う幻想に抱かれて 僕は何も見えない
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2008/07/24 (Thu)                  オチの無い妄想(冷月風味)

「不安なんです…どう表現して良いかよく分からないんですけど」

彼女は無言で俯いた。

もし、対峙しているのが私の様な小娘などでなく、例えば想い人だとしたら。
優しく諭したりするのかもしれない。

私が彼女の立場なら、逆に崖から突き落とすかもしれない。
想いが強ければこそ、己の手で安息を与えたいと願う。
それが束の間か、永い刻なのかなんて事は些事で。


永遠を望んでは刹那に縋る。
手繰り寄す、過去と未来と。

多くの頁と戯れ、活字に抱かれ。
幾つもの思想を孕ませられても。

僕らは未だに、愚かなままで。


最近は、いつもいつも彼女と向き合っているような気がする。
年は離れているけれど、決して「おばさん」「小娘」などと呼び合ったりはしない。

「お互い…肥えましたね」
「そう、ですか?」
「そういうものですよ、きっと」
相手を真似て上品な口調で。
華奢な身体が自慢…とまでは行かないが、二人とも体つきは小さくて。故にそんな皮肉を持ち出してみた。
昇る陽ばかりを見つめていたから、目が眩むほどの光を…いつしかまた、求めてしまうのだろうか。

闇に身を浸して埋もれてしまう方が、よほど楽なのかもしれないけれど。



その人の闇は知らない。彼女の闇も想像する事しか出来ない。


多くの物を愛す振りをして。
本当は何一つ赦せず、憎み続けてきた。

その三つ子は、知らず欺瞞の種を植え付けられ、棘ばかりで実の成らない小さな薄氷の花を咲かせていた。


いつか枯れても種は残らぬ宿命の。

せめて花として生き、凛として散り逝けるなら…。



仮面で隠す猜疑の心
被せるは精一杯の笑顔

振り返りたくなどはない
あたしの途には
其処かしこに片付けそびれた事象が
呻くようにうごめく

唯一人、言ノ葉の幻想へと
堕ちる夢に埋もれる


幸福な悪夢への誘い
扉は幾度もその姿を変えて

…さぁ、今宵はどの夢に身を沈めようか。

いつもの憂鬱な、朝の祈りを迎える時に


この首筋がずっと白く、白く透き通って在れば善いのに。


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